ウィ−ン響首席ゲラルト・パッヒンガ−氏(Gerald Pachinger)との懇親会

2000年3月3日

 ウィ−ン響首席ゲラルト・パッヒンガ−氏(Gerald Pachinger)との懇親会について報告します。
パッヒンガ−氏はシュミ−ドルの門下生で1967年生まれ、1987年よりウィ−ン響の首席を努めています。

 インペクは、これに先立ちウィ−ン交響楽団の演奏会に行ってきました。そこで、W.フックス氏の盟友(悪友?)であり首席を努めるゲラルド・パッヒンガ−氏と会うことができました。モ−ツァルトのシンフォニア・コンチェルタンテを聴きに行ったのですが、それ以上にショスタコの5番がなかなかの名演奏でした。指揮のフェドセ−エフも力が入っていて絶好調、また久々にウィ−ンらしい弦の響きに出会う事ができました。

 そして終演後、楽屋口にて氏を捕まえることができ、HOLZの会やヴェンツェル、ウィ−ンツア−等の話をしたところ、びっくりするやら喜ぶやら、といった様子。(シュミ−ドルが今東京に居ることをなぜか知っていました!)氏の風貌はあのボスコフスキ−によく似ていて、面長な顔や、髪型&分量などはそっくりさん?
 彼のマウスピ−スはヴィオットより発売されており、BPOのヴェンツェル・フックス氏も愛用とか。(ちなみにPachinger+2でした)ロイトナ−のリ−ドも使っているそうで、この手の話が通じてうれしそうな様子(それはこっちの事か?)


 そうした縁でウィ−ン響を聴きがてらサントリ−ホ−ルの楽屋におしかけたのは、Ism、Ed、Hd、KtにHdさんのお友達の5名。(このお友達は先日の我々の演奏会も聴きにきてくれたクラ吹きです)
実は月曜の夜にも1回接触していたのですが、この日は時間がなく、金曜の公演後にもう一度押しかけた、というわけ。

 公演主催者のジャパンア−ツによるパ−ティ−終了後、全日空ホテルのスカイラウンジで彼と会ったのは夜の11時ごろでした。ワインを飲みつつ彼の仕掛けを聞いたところ、ヴィオットのWRにロイトナ−、もしくはシュトイヤ−のリ−ドだそう。最近のハンマ−シュミットのマウスピ−スはあまり良くないそうでヴィオットのところに持ちこんでは削りなおしているのだとか。また今やウィ−ンのプレイヤ−のほとんど全員がヴィオットを使っているそうです。もちろん楽器はO.ハンマ−シュミットですが、見せてもらったところ、ものすごい大改造が加えられていました。インスブルックの製作者L.タッツ(どっかで聞いたことあるでしょ、この名前!)により、上管人差し指のリングに付いている補正孔の位置を下げ、人差し指と中指の間のキ−を大胆にも軸に近い位置にずらしています。このため元の位置の穴は完全にふさがれています。また下管の人差し指と中指の間にあるキ−もずらしています。いずれも音程の改良のためだそうで、特に上管についてはFisや上のCの音程が良くなったそうです。この辺りは最近のハンマ−シュミットのマイナ−チェンジに通じるもの、と言えそうです。

 またコントラバスにエ−ラ−式があったとは知らなかったようで、L.ライデルの記事や写真を見せたところ、マジでびっくりしていました。(なかば呆れていた、との説も・・・)途中から2番吹きのアレクサンダ−・ノイバウア−氏(Alexander Neubauer)も酒席に加わり(彼は昨年入ったばかりでまもなく24歳になるところ!)、盛り上がってきたところで2人にHOLZ入会申込書を見せると、「書くものを持っていないのだけど、ペンはありますか?」との答え。というわけで、めでたくウィ−ン支部に新たなメンバ−が増えました(^○^)!

 それから、ハンマ−シュミットのケ−スが重い事に2人とも不満で、石森さんのコンパクトケ−スの話をすると、「ぜひウィ−ンに送ってくれ!試してみたい。」とかなり真剣な様子。シュミ−ドルからも頼まれているのをまだ送っていない、と石森さんが話すと、パッヒンガ−氏曰く「先にボクのところに送ってくれ。シュミ−ドルに見せびらかしてやるんだ!」などと、おちゃめな事を言っておりました(^^ゞ。こうして、愉快な人柄の新たなHOLZメンバ−を加える事ができた、楽しい楽しい出会いはあっと言う間に過ぎていったのでした。

(2000/3/4 by Kt)


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