HOLZの会 Berlin Tour'98 (98/8/28-9/1)

by Kt 98/9/12-18



8/30(日)
 
 この日は記憶に残る大事な一日でした。 
 まず午前中は、食後の運動を兼ねて、市内をお散歩。 ベルリンフィル(BPO)の本拠地、フィルハ−モニ−ホ−ルを経て、(ホ−ル内のレポ−トは最終日になります)ブランデンブルグ門あたりまで歩きました。 有名な割りには意外と小さい感じ。(パリの凱旋門の方がはるかに大きい)さらにメルセデス・グロッサ−に乗ってあのヒットラ−が行進をした大通り、ウンタ−・デン・リンデンを歩いて、ペルガモン美術館へ。 館内に再現されたペルガモン神殿の大きさには、いささか呆れてしまいました。
 
 この道中、何度かヴェンツェルの奥さんの携帯にTELを入れたのですが、繋がりません(どうも我々が、かけ方を間違えていたらしい)。 実はこの日、ヴェンツェルも出演するコンサ−トに招待されていたのですが、時間と場所の確認が出来ていなかったのです(-_-;) 。 自宅には長女とおばあちゃん(ヴェンツェルのお母さん!)しか居らず、状況が把握できません。そこで「東京でおんぶ(!)をしてくれたお兄さん(笑)からTELがあった。 午後3時にホテルに戻るので連絡を欲しい。」と伝言したところ、ちゃんと伝えてくれましたね! ちょうどホテルに戻った時に奥さんからTELが入ってきました(^_^)。  
「ツォ−駅から電車で25分ほど郊外にあるヴァンゼ−で午後4時からコンサ−トがある。 最初にヴェンツェルがバルト−クのコントラスツ(!)を吹くので,遅れないようがんばって!」 
とのこと。そりゃもう、焦りましたとも!! 急いで着替えてタクシ−にて駅まで向かい、電車でヴァンゼ−に着くと再びタクシ−に飛び乗ったところ、5分ほどで目的の家に着きました。
 
 このヴァンゼ−というところは、ポツダムの少し手前あたりで、そばには大型ヨットがただよう湖もあるなど、なかなか雰囲気のある街並み(^_^)! コンサ−ト会場も、農家の一角にある元馬小屋だった建物を改造してもので、敷地内には葡萄棚がある庭や、ガ−デニングの道具を売る小屋もあるなどまさにヨ−ロッパ!ってな感じ(^○^)。 そしてようやくヴェンツェル一家と再会できました。会場には、子供たち2人とヴェンツェルのお母さん(68歳だとか)、それに子供たちのベビ−シッタ−の女性もきていました。お母さんは故郷のチロルから遊びに来ていたそう(奥さんが片道6時間かけて車で迎えに行ったそうな)。 優しそうな感じの、とっても素敵なおばあちゃんでした。(嫁姑の争いもないそうで(笑)) 
 
 さて、肝心のコンサ−トですが、BPOのメンバ−も参加している、ブラジルの貧しい子供たちの代理親活動(フォスタ−ペアレンツ)への募金を集めるチャリティ−コンサ−トでして、主催者はBPOの首席Ob、シェレンベルガ−。というわけで、出演したメンバ−が凄い! 
  • Ob:H.シェレンベルガ−(BPO首席)
  • Cla:W.フックス(BPO首席)
  • Fl:ヴェンツェルの奥さん(実はBPOにトラで出演したこともある腕前の持主)
  • Fg:D.ダミア−ノ(BPO首席)
  • Vn、Va:M.カルッツォ(BPO初の女性奏者、1stVn)
  • Vn:アッバ−ドが創設したマ−ラ−・ユ−ゲント・オケのコンマス(男性)
  • Cb:BPO首席Cbシュ−デルの奥さん(夫婦でバス弾きとは!家が狭そう(笑)!)
  • Hp:M.P.ラングルメ(BPOハ−プ奏者)
  • Pf:D.バレンボエムの奥さん、ヴァシュケロ−バ
そして演奏されたのは、 
  • バルト−ク:コントラスツ(Cla,Vn,Pf)
  • モ−ツァルト:バイオリンソナタ(Vn、Pf)
  • ドビッシ−:ソナタ(Fl,Va,Hp)
  • プ−ランク:ソナタ(Ob,Fg,Pf)
  • シュ−マン:小曲集(Ob,Pf)
  • プロコフィエフ:五重奏曲(Ob,Cla,Vn,Va,Cb)
の以上、六曲。 
どんな演奏だったかは押して知るべし、といったところでしょう。 ヴェンツェルのコントラスツも予想外のメニュ−だったし、シェレンベルガ−、ダミア−ノの音を真近で聴けたのも良かったんですが、一番すごかったのはPfのヴァシュケロ−バだったのでは。 一番多く出演して、且つこれだけの曲を1,2回の合わせで弾きこなすなんて・・・・・。 実はお客さんさんとしてBPOのメンバ−も結構来ていまして、Va首席のW.クリスト(あの特徴ある髪型のひとですね(^o^))も居たため、カルッツォ女史はとってもVaが弾きづらかったとか(怪しい日本語を使う人が実は1stVnだと後で判明したり・・・・)。 
 
 しかしこのコンサ−トの一番の主役はシェレンベルガ−だったでしょう。主催者ということもあり、椅子を並べて、譜面台を立てて、ハ−プを運んで大忙し! また、小さい子供達3人(なにしろ3番目の奥さんですから・・・笑)を連れてきたので、会場に現れた時は、片手に子供用の「おまる」を持って登場(^○^)! 「まだしつけが出来ていないんでね」とか言ってましたけど・・・。 一緒に連れてきた愛犬がコンサ−ト会場に飛び込んで走り廻ったり、ヴェンツェルの下の娘(2歳)がシェレンベルガ−の息子をつねって泣かせちゃったり、そりゃもう、大騒ぎ!! 

 途中の休憩には飲み物(ビ−ル、ワイン、ジュ−スetc)が、終了後には軽食も出てのホ−ムパ−ティ−状態。どさくさに紛れてシェレンベルガ−と記念写真もちゃっかり撮らせていただきました(^o^)。 

 ということで、ヨ−ロッパの文化の一端を垣間見る事の出来た、我々3人にとっては忘れがたい一日となったのでした。

 


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